Interior

すまいのはこ

マンションのリノベーションにおいて間取りは、水回り配管を通すPS(パイプスペース)の位置により大きく制約を受けるが、それを壁で囲って壁にしてしまうのは無駄であると前々から思っていた。調査により部屋の中央にあるキッチン周りのPSは、給水系統のPSではない空調関係の比較的細い排水菅であることが事前調査によりわかったため、思い切ってキッチンをすまいの中心に据え、キッチンに貫通するような形となるパイプを象徴的なステンレスの柱に見立て隠した。奥様の希望は、ショールームで見た数千万円のキッチンであったが、できるだけ近い同等のものをという要望であった。家で仕事をする奥様にとって一日のほとんどを過ごす場所だけに住まいへの思い入れは強く、器具や素材の選択は、積極的にショールームに見学に行かれ、サンプルを取り寄せ、リノベーションを楽しんでいただいた。私の仕事はそれを整えることであった。このプロジェクトは、単なるリノベーションではなく、コンクリートの箱として合理的に積層され、売買される都会のマンションが、住まい手によって厳選されたものでしつらえられていくような、ご家族にとって唯一無二のすまいになる大切な過程のように感じられた。

設計 株式会社 SHA一級建築士事務所
用途地域
構造/規模 RC造/一室
法定建蔽率/
法定容積率
敷地面積
延べ面積 75.31㎡
施工 恒栄ホーム株式会社 石渡 咲喜
写真

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